経営企画に必要なスキルを学ぶためのオススメ書籍10冊

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経営企画に必要なスキルを学ぶためのオススメ書籍10冊

筆者は大手電気機器メーカーで経営企画の管理職をしています。

この記事ではこれから経営企画になる人へまず読んでほしい、経営企画に必要なスキルを学ぶためのオススメのビジネス書籍10冊を紹介します。

経営企画にとって重要なスキルである、論理的思考力、プレゼンテーション、コミュニケーション、プロジェクトマネジメント、財務・会計、会社ガバナンスの6つのカテゴリから書籍を厳選しました。

経営企画に必要なスキルは別の記事で詳しく解説しているのでご参考ください。

① 論理的思考力編 ー 2冊

多忙な経営幹部との接点も多い経営企画にとって、相手にわかりやすく物事を説明できる論理的思考力は絶対に必要です。まずは論理的思考力の強化に役立つ本を紹介します。

入門 考える技術・書く技術

「言いたいことが相手にうまく伝わらない」「興味を持ってもらえる文章を書きたい」という方にまず読んでいただきたいのが、この「入門 考える技術・書く技術」です。

この本を読むことで、相手に伝わる文章を書くためにはどう思考して構造化すればいいか?がクリアになると思います。また、そうした文章を書くために必要なロジカルシンキングの基礎知識、論理的な文章を書くための具体手法なども事例を交えてわかりやすく説明されており、初めてロジカルシンキングを学ぶ方には超オススメの1冊です。

ロジカルシンキングは経営企画に限らずビジネスマン全般に役に立つスキルですので、少しでも興味のある方はぜひ手にとってみてください。

仮説思考

「仮説思考」は著者の経営コンサル経験をもとにいかに早く課題解決に向けたロジック整理をできるかが書かれた本です。

大企業では完璧を求めるあまり網羅的に情報を集めがちですが、その分スピードは落ちて情報を集めるだけで疲弊してしまうこともよく見受けられます。しかし、情報収集は手段でしかなく、本質的な経営課題にいち早くたどり着き解決に導くかの方が重要です。どのようにストーリーを組み立て、経営層へ課題提起すれば受け入れられるかが書かれています。

こちらはロジカルシンキングの勉強に加えて、こうした経営コンサルのテクニックを学べる本としてもオススメです。

② プレゼンテーション編 ー 1冊

経営企画は多忙な経営幹部へ短時間で簡潔にプレゼンする必要があります。そのためには、論理的思考力に加えてパッと見て理解できるシンプルなプレゼン資料の作成も不可欠です。筆者がプレゼン作成に大いに役立った本を紹介します。

社内プレゼンの資料作成術

「社内プレゼンの資料作成術」はソフトバンク 孫正義氏のプレゼン資料を多数手がけた著者が、シンプルでわかりやすい社内外プレゼン資料作成のノウハウを詰め込んだ本です。

3分で社内プレゼンをすることを前提にしたシンプルな説明ロジック、そのための図やグラフの使い方、キーメッセージの使配置など、パッと見て万人が理解できるプレゼン資料の作成ポイントが実にロジカルに説明されています。

この1冊でも十分な内容ですが、さらにいろんなタイプのプレゼンスライド事例集が欲しい方は「プレゼン資料のデザイン図鑑」もオススメです。

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経営企画でIRや決算発表などの社外プレゼン作成を担当する方は、ソフトバンクグループ 孫正義氏の決算発表がプレゼン資料・プレゼンの仕方ともに大変参考になるので、過去動画を見ておいて損はないと思います。

③ コミュニケーション編 ー 2冊

経営企画の仕事は、多くの関係部門を巻き込んで推進するものが大半なので、円滑に意思疎通を行い、相手に協力を得ていく高いコミュニケーション能力は不可欠です。コミュニケーション力の強化に役立つ本を紹介します。

ファシリテーションの教科書

「ファシリテーションの教科書」は、会議・打ち合わせの場を仕切るファシリテーションが苦手という方に是非読んでいただきたい本です。この本を読めば、場を仕切るために必要なテクニカル面を学ぶことができ、会議でのファシリテーション力が格段に上達します。

あるべき議論の出発点と到達点を設計する、会議の前に参加者ごとの情報レベルの差をなくす、ファシリテーターは事前に論点を考え当日は議論を論点に集中させるなど、円滑なコミュニケーションで結果を導き出すためのファシリテーションのノウハウがロジカルかつ体系的に解説されています。

経営企画は関係部署との会議が特に多い部門のため、この本で学んだ内容はとても仕事で役に立っています。超良本です。

元・カリスマホストが教える 時給100万円の会話術

「人とのコミュニケーションが苦手」「人間関係が上手くなりたい」という方へ読んでいただきたいのが「元・カリスマホストが教える 時給100万円の会話術」です。

この本を読むことで、接客のプロであるホストがどのようにして人を楽しませるコミュニケーションをしているのかが学べます。タイトルに会話術とありますが、うわべの会話テクニック本ではなく「相手を思いやる気持ち」「心遣いを込めた接し方」など、会話の本質としてコミュニケーションをとるうえで大事にすべきメンタル面が書かれています。

仕事だけでなくプライベートでも活かせる内容が詰められた1冊ですので、コミュニケーション力を上げたい方は是非手にとってみてください。

④ プロジェクトマネジメント編 ー 1冊

経営企画では、プロジェクトマネージャーとして関係部門を束ねた全社プロジェクトの立ち上げ・推進を任されることも多々あります。プロジェクトを成功に導くためのプロジェクトマネジメントが学べる本を紹介します。

まんがでわかるプロジェクトマネジメント

「マンガでわかるプロジェクトマネジメント」はプロジェクトマネジメントを初めて学ぶ方にオススメしたい本です。

プロマネの基本であるPMBOK(プロジェクト管理に関するノウハウや手法を体系的に整理したガイドライン)の説明が、マンガのストーリーとともにわかりやすく解説されています。PMBOK自体を深く学ぶとかなり膨大な知識量になりますが、この本はコンパクトにポイントを絞っていて内容も分かりやすいので、プロマネ初心者が読み始めるのに最適の1冊です。

プロジェクトマネジメント経験の浅い方は、「外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント」もオススメです。実際にプロジェクト運営した時に起こるつまづきポイントや対策などが参考になります。

⑤ 財務・会計編 ー 2冊

経営管理を行う上で、基本的な財務・会計知識は必ず必要です。財務・会計を一から勉強される方へのオススメ本を紹介します。

まんがで身につくファイナンス

「まんがで身につくファイナンス」は、財務・会計の基本知識を初めて勉強する方にオススメの本です。

P/L、B/S、減価償却、現在価値などファイナンスの基本知識に加え、そうした数値をどのような読み方をすればいいのかがマンガでわかりやすく解説されています。とりあえずこの1冊がしっかり理解できていれば最低限の財務・会計知識としては十分だと思います。

普段からファイナンスに携わっている方にはやや物足りない内容かもしれませんが、初心者や復習したい方にオススメです。

起業のファイナンス

「起業のファイナンス」はベンチャー起業のための資金調達や資金政策をメインにしたファイナンス書籍です。

ベンチャーの資金調達は株式が基本、ある程度規模が大きくなるまでIPOはしない方が良い、資本政策の金額とタイミングは後戻りできないので超重要など、ベンチャーのファイナンス施策ノウハウが学べます。スタートアップ会社の成長やIPOなどリアルなストーリーも興味深く、単純に読み物としても楽しめる内容です。

将来起業したい方やベンチャー企業の経営企画の方にはぴったりの内容ですし、大手企業の経営企画であればベンチャー企業のM&Aに関わることもあるので読んでおいて損はない本です。

⑥ 会社ガバナンス編 ー 2冊

最後に、「会社法」や「ガバナンスのあり方」などの会社設立・運営に必要な法関連の本を紹介します。

図でわかる会社法

「図でわかる会社法」は、会社の設立・運営などの会社に関する法律をまとめた「会社法」を、図解を用いて解説しています。

例えば、会社における最高意思決定機関はどこか、取締役の最低人数は何名か、監査役の役割・責任は何かといった内容は「会社法」に法律として記載されていますので、経営企画として会社法を一通り理解しておく必要があります。

これまで業務で関わりのなかった方にとってはとっつきにくい分野ですので、まずはざっと目を通しておいて、実務で関係する時に振り返るためのハンドブックとして手元に置くのも良いと思います。

これがガバナンス経営だ!

「これがガバナンス経営だ!」は著者の経験をもとにした大企業の企業統治、取締役会のあり方が学べる本です。

「図でわかる会社法」がルールブックだとすると、こちらはより実戦的に会社ガバナンスがどうあるべきかの体験や考察が書かれています。昨今、大企業でも経営ガバナンスが腐敗してダメになった企業が散見されますが、そうならないためにも取締役会の役割・機能がどうあるべきか?を考えるきっかけになると思います。

普段、会社で働く社員には見えにくいですが、株主や取締役の視点で企業ガバナンスのあり方を学べる貴重な本です。

Audible:「聴く読書」で時間を有効活用

Audible(オーディブル)は、Amazonが提供するプロのナレーターが朗読した本をアプリで聴けるサービスです。移動中や作業中など、いつでもどこでも読書ができ、オフライン再生も可能です。

Audibleの特徴
  • Audible会員は定額聴き放題
  • 12万以上の対象作品が聴き放題に
  • 30日間の無料体験後は月額

聴き放題には12万冊以上が対象になっており、今回紹介した「仮説思考」「ファシリテーションの教科書」なども対象に入っているので、今なら無料体験期間で聴けてしまいます。

ちなみにAudibleには洋書も数多くあるので、英語の本を聴くことで英語のリスニング力を鍛える使い方もオススメです。とても良いサービスですので、是非この機会に利用してみてください。

まとめ

本記事では、論理的思考力、プレゼンテーション、コミュニケーション、プロジェクトマネジメント、財務・会計、会社ガバナンスの6つのカテゴリから「経営企画に必要なスキルを学ぶためのオススメ書籍10冊」を紹介しました。

経営企画に必要なスキルを学ぶためのオススメ書籍10冊
  1. 入門 考える技術・書く技術
  2. 仮説思考
  3. 社内プレゼンの資料作成術
  4. ファシリテーションの教科書
  5. 元・カリスマホストが教える 時給100万円の会話術
  6. まんがでわかるプロジェクトマネジメント
  7. まんがで身につくファイナンス
  8. 起業のファイナンス
  9. 図でわかる会社法
  10. これがガバナンス経営だ!

これから経営企画になる方は、ご自身の苦手分野の本から手にとって読んでいただきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

この記事を書いた人

本ブログでは20−30代に向けたキャリア形成・資産運用について役立つ情報を発信しています。

大手電気機器メーカーの経営企画管理職/投資歴15年以上、日本株・米国株・FX・日経225先物/アラフォー2児の父

Twitter「仕事に役立つ思考」「投資・お金の活かし方」について呟いています。

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